『ろりめし』は、猫間ことみつによる日本の漫画作品。リイド社のウェブコミック配信サイト『リイドカフェ』にて2014年11月より2016年12月まで連載された。
女子小学生大井しいなが主人公。後に彼女の友達を含む、外食による昼食模様を描く、料理・グルメ漫画である。
なお、誤解を受けそうなタイトルであるが、「ろりめしのろりは、ろんりーのろり」であると明言されている[1]。単行本は全1巻。
続編に『ろりめし おかわり!』がある。
人物名は各人が喋った台詞から取られている[2]。
- 大井 しいな(おおい しいな)[3]
- 主人公の女子小学生。私立日比谷小学校に通う五年生。物心付いた時には母親を亡くしているため、手作りの弁当を持参することが叶わず[4]、大人と同じ所で、同じ物を食べるんだと決意。牛丼を手始め[5]に外食に目覚めることとなり、毎回、様々な食べ物を堪能している。将来の夢はカンガルーを食べること[6]。
- 大人に憧れているので友達の前では見栄を張ってブラックコーヒーを注文したりするが、じつは苦手だったり[7]、パンダが大好きなどの子供っぽい所がある[8]。パンダ好きのせいで、第7話ではパンダカレーになかなか匙を入れられなかったこともあった[9]。背が低いのに劣等感があり、大きくなりたいと願っている。ややファザコン気味。
- 「ろりめしのひみつ」によると、好きな食べ物はハンバーグ。
- 蒼川 りね(あおかわ りね)[10]
- しいなの同級生。お嬢様風の上品な性格で、黒髪ストレートロングの日本美人。第4話から登場。しいなに興味があるらしく、積極的に関わって行こうとする(第17話終盤で同じ高校に通うようになっても、つきまとっていた)。
- しいなは小柄なので、背の高い彼女と並ぶことに対するコンプレックスがあるらしい[11]。
- 「ろりめしのひみつ」よると、好きな食べ物はお寿司、刺身。
- 馬杉 るう(うますぎ るう)[12]
- しいなの同級生。第4話から登場。第6話で「しいな」の名をいきなり呼び捨てにした[13]こともあるが、第14話で弟が生まれ、家族が増えることをしいなに問われるまで目立たなかった。
- 「ろりめしのひみつ」によると、好きな食べ物はにんじん。
- 板瀧 ますよ(いただき ますよ)[14]
- しいなの同級生。第4話から登場。母親が様々なキャラ弁を作るくせがあるので、しいなの外食にあまり付き合えない。
- 「ろりめしのひみつ」によると、好きな食べ物は母の手作り弁当。
- しいなのパパ
- しいなの父親。シングルファーザーで姓名不明。そして顔も直接描写されず、後ろ姿や顎の下だけを映すアングルのみである。
- 仕事が忙しいらしく、第10話の休日(しいなの誕生日)の会食中も席を外すことがしばしばあり、休みも「外国の南の島へ行く予定が、海はあっても泳げない日帰りの横浜」になってしまったことに(それまでか数話かけてパスポート取得したり水泳を頑張っていたのも、この休日の下準備であった)、しいなは不満を述べていた。会席後にしいなへパンダの縫いぐるみをプレゼントした[15]。
- 第17話である女性と再婚する。
場所や店名などは版権問題から、作中では一部だけ表示したり変えてある(脚注参照)。
- 第1食:いわし○○○の たつたあげ
- 場所、中央合同庁舎第1号館北別館[16]、「てしごとや 咲くら」[17]。
- 内容、イワシ鯨竜田カレー
- 第2食:なぞの めんべんとう
- 場所、気象庁気象科学館[18]、職員食堂
- 内容、麺弁当
- 第3食:はるの おとずれ
- 場所、憲政記念館[19]、レストラン「霞ガーデン」[20]
- 内容、オムライスハヤシソース
- 第4食:おなじ くらすの おんなのこ
- 場所、「さくら水産」(場所不明。新橋一丁目店?)[21]
- 内容、日替わり定食ねぎとろ
- 第5食:ながさきの あじ
- 場所、虎ノ門一丁目、「長崎飯店」[22]
- 内容、長崎ちゃんぽん
- 第6食:おとなの はんばーがー
- 場所、本郷三丁目、「ファイアーハウス」[23]
- 内容、アップルバーガー
- 第7食:ぱんだちゃんの ゆうわく
- 場所、台東区役所、「チカショク さくら」[24]
- 内容、パンダかれー
- 第8食:どようの うしのひ
- 場所、荻窪北口駅前通商店街[25]、蒲焼き・串焼き うなぎ「川瀬」[26]
- 内容、うな丼
- 第9食:なつの おもいで
- 場所、夜祭り会場(場所不明、靖国神社?)
- 内容、焼いか、ゲソ焼、焼き鳥、もつ煮込み、ステーキ、フランクフルト、鮎の塩焼き
- 第10食:ぱぱとの でーと
- 場所、横浜中華街、「萬珍樓」[27]
- 内容、広東料理(朱雀前菜、フカヒレスープ、海老と帆立の二種作り、ほか)
- 第11食:いにしゃる しー
- 場所、虎ノ門一丁目、「峠そば」[28]
- 内容、峠そば
- 第12食:しょくよくの あき
- 場所、東京大学学食[29]
- 内容、赤門ラーメン
- 第13食:はじめての ろりめし
- 場所、「吉野家」[30](場所不明)
- 内容、牛丼
- 第14食:ないしょの きっさてん
- 場所、日比谷駅付近、珈琲館「紅鹿舎」[31]
- 内容、ピザトースト
- 第15食:おふくろの あじ
- 場所、赤坂見附、おふくろの味「ねぎ」[32]
- 内容、肉じゃが定食
- 第16食:おとなの おこさま らんち
- 場所、新橋駅前ビル、カフェテラス「ポンヌフ」[33]
- 内容、ランチセット(ハンバーグ、ナポリタン、ロールパン、サラダ、プリン、アイスカフェオレのセット)
- 第17食:えびふらいの ちかい
- 場所、日比谷公園、「松本楼」[34]
- 内容、エビフライ
- ^ 単行本のカバーより。
- ^ 単行本裏表紙「ろりめしのひみつ」より。
- ^ 名は「お…おいしいな~」から、単行本157頁2コマ目。
- ^ 単行本153頁1コマ目単行本145頁5コマ目。外食前はコンビニ弁当だった。
- ^ 単行本126頁1コマ目。
- ^ 単行本153頁4コマ目。
- ^ 単行本59頁3コマ目。
- ^ 単行本63頁2コマ目。
- ^ 単行本69頁1コマ目。
- ^ 名は「あ、おかわりね」から、単行本41頁3コマ目。
- ^ 「姉妹かと思われそうで、嫌だ」そうである。単行本42頁7コマ目。
- ^ 名は「うますぎるう」から、単行本61頁4コマ目&単行本116頁2コマ目。
- ^ それまで「大井さん」が皆の呼び名だった。単行本59頁1コマ目。
- ^ 名は「いただきますよ」から、単行本61頁1コマ目&120頁5コマ目。
- ^ 単行本102頁1コマ目。
- ^ 作品内では鏡面ハイライトで「中央……舎第1号館」と文字の多くが見えなくなっている。単行本5頁1コマ目。
- ^ 作品内では店名表示なしだが、単行本13頁の描写や、「隣に安くて早いおそば屋さん」があるとの供述で特定出来る。ちなみに蕎麦屋の名は「日豊庵」
- ^ 作品内では「気象庁前」とだけ表示される。単行本15頁1コマ目。
- ^ 作品内では最初の文字が隠され、「…政記念館」と表示される。単行本25頁4コマ目。
- ^ 作品内では「レストラン・喫茶」とだけ表示され、店名表記はないが名物料理がオムライスなので特定が可能。単行本25頁5コマ目。
- ^ 作品内では「さくら」の下の文字は隠されている。単行本37頁3コマ目。なお新橋一丁目店は連載当時に存在したが、現存していない。
- ^ 作中内では「長崎食堂」(ながさきしょくどう)。単行本46頁3コマ目
- ^ 作中内では看板が映るのは下半分のみ。単行本57頁1コマ目。
- ^ 作中内では店名は一文字隠された「…くら」しか映っていない。単行本66頁2コマ目。
- ^ 作中内では「荻窪駅前通商店街」(おぎくぼえきまえどおりしょうてんがい)。単行本77頁1コマ目&単行本82頁2コマ目。
- ^ 作中内では屋号の「川瀬」(かわせ)は隠れて見えない。単行本77頁4コマ目。
- ^ 作中内では「華珍樓」(かちんろう)。単行本95頁1コマ目。
- ^ 作中内では「峠庵」(とうげあん)。単行本108頁6コマ目。
- ^ 作品内では、しいなの「そっ、とーだい。その学食だよ」との説明がある。単行本118頁1コマ目。
- ^ 作中内では「吉牛屋」(よしぎゅうや)。単行本126頁4コマ目。
- ^ 作中内では「白鹿舎」(はくしか)。単行本137頁1コマ目。
- ^ 作中内では「きね」。単行本146頁1コマ目。
- ^ 作中内では「ニューブリッヂ」、単行本155頁4コマ目。なお「ポンヌフ」とは仏語でPont Neuf 「新しい橋」を意味し、英語の「ニューブリッヂ」New bridge 同様、新橋に引っかけた洒落である。
- ^ 作中内では「松木楼」(まつきろう)。単行本165頁1コマ目。