4月 米アンペックス社製のプロ用ステレオ・テープ・レコーダー「350 Model 1」を導入。[1]
5月12日 スイスのジュネーブにあるビクトリア・ホールにて、米アンペックス社のステレオ・テープ・レコーダー(350 Model 1)を使い、エルネスト・アンセルメ指揮、スイス・ロマンド管弦楽団の演奏によるリムスキー=コルサコフの交響曲第2番「アンタール」第1楽章のリハーサルにてステレオの試験録音を行う。アンセルメがそのプレイバックを聞き、「文句なし。まるで自分が指揮台に立っているようだ。」の一声で、翌日の実用化試験録音の開始が決定する。[2]
^日本でのffss第1回発売は以下の5枚で、いずれも12インチ=30cmLP。クラシックがヴィヴァルディの「四季」(演奏はカール・ミュンヒンガー指揮シュトゥットガルト室内管弦楽団。1958年5月録音。レコード番号:SLB-1)とリムスキー=コルサコフ作曲の「シェヘラザード」(演奏は、エルネスト・アンセルメ指揮パリ音楽院管弦楽団。1954年9月22日録音。レコード番号:SLB-2)の2枚(いずれも発売当時の「レコード芸術」誌推薦。ステレオ・レコードでは同誌初の推薦盤となった)。ポピュラーが、エドムンド・ロス楽団による「ブロードウェイのロス」(ブロードウェイのミュージカルの音楽集。レコード番号:SLC-1)、マントヴァーニ楽団による「シュトラウス・ワルツ・アルバム」(ワルツ王ヨハン・シュトラウス一家のワルツのマントヴァーニ独自による編曲版。レコード番号:SLC-2)の2枚。そしてステレオ・デモンストレーション盤として、「ffssステレオの旅 (A Journey Into Stereo Sound)」(音楽と効果音によるオムニバス・アルバム。レコード番号:SZ-0)が発売された。発売当時の価格は、クラシックが1枚2,800円、ポピュラーが1枚2,500円、デモ盤が1枚1,500円だったが、翌年には、クラシックが1枚2,300円に、ポピュラーが1枚2,000円にそれぞれ値下げされた。2000年頃に出た「レコード芸術」誌の「日本レコード史」によると、特に「四季」は、SLB-1の番号だけでもクラシック・レコードに於いて当時としては異例の2万枚も売り上げたと書かれている。