『New Beginnings』 | ||||
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布袋寅泰 の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 |
Metropolis Studios Assault & Battery Studios Snap Studios South Beach Studios Britannia Row Studios The Dreaming Cave | |||
ジャンル |
ロック オルタナティブ・ロック インディ・ロック パンク エレクトロ | |||
時間 | ||||
レーベル | ユニバーサルミュージック / ヴァージン | |||
プロデュース |
布袋寅泰 (M: 2, 4, 5, 6, 7, 8, 12) Youth (M:1) Leo Abrahams (M: 3, 9, 10) Noko 440 (M: 4, 6, 7) Stephen Lipson (M: 11) | |||
チャート最高順位 | ||||
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布袋寅泰 アルバム 年表 | ||||
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『New Beginnings』収録のシングル | ||||
『New Beginnings』(ニュー・ビギニングス)は、日本のミュージシャン、布袋寅泰の15枚目のアルバムである。
「新たなる始まり」と題した15枚目のオリジナルアルバムである。ソロデビューとなった『GUITARHYTHM』より25周年の節目を迎え[注釈 1]、また2012年より活動拠点をロンドンへと移したことも踏まえ「再デビュー」の意味も込められている。[1][注釈 2]
本作はソロ・キャリアのオリジナルアルバム初の試みとして布袋自身によるボーカル・トラックが一切収録されておらず[注釈 3]、一部楽曲を除きインストゥルメンタルの楽曲で構成されている。布袋によれば「日本語で歌うことは、時として世界に届けるためには不利だから。かといって今の段階で英語で歌うのは難しい。歌いながらパフォーマンスするのはもっと難しくて中途半端になってしまう。自分の気持ちを比喩したり、独創的な言い回しを歌詞に込めるまでにはまだ遠い」とのことであり、同時に「僕はギタリストであってシンガーではない。これは大いなる武器だし、「BATTLE WITHOUT HONOR OR HUMANITY」が映画の力もあって世界中に届いていることは大きな利点。だから新作(の方向性)は"いける"というところから始まった」という草案だったとのことである。[2]
またこれまでのセルフ・プロデュース・スタイルから一転、外部プロデューサーを起用して制作されており、この点もオリジナルアルバムでは初となる。[注釈 4]
キリング・ジョークのベーシストであり、過去4回ブリット・アワードにノミネートされたザ・ヴァーヴの『アーバン・ヒムス』やピンク・フロイドの『The Endless River』などのプロデュースも手がけたユース、ブライアン・イーノのコラボレーターであり、パオロ・ヌティーニ&ワイルド・ビーストやカール・バラーのプロデュースなどを手がけているレオ・エイブラハムズ、ジェフ・ベックやポール・マッカートニー、ホイットニー・ヒューストン、映画『アメイジング・スパイダーマン2』や『マン・オブ・スティール』のサウンドトラックなどの作品に携わりプロデューサーとして数多くの作品でグラミー賞を受賞しているスティーヴ・リプソン、アポロ440のメンバーにして布袋の友人であり『SUPERSONIC GENERATION』など過去の布袋作品でも共演しているNoko 440[注釈 5]と、4名のイギリス人プロデューサーが本作に携わっている。なお布袋を含めたプロデューサー5人のうち、ユース以外の4人はギタリストという共通点がある。[2][注釈 6]
布袋によれば、外部プロデューサーを起用した理由として「日本とイギリスでは楽曲の制作過程からプロモーションのスタイルに至るまで、何もかもやり方が違う。世界で活動していくことを視野に入れてロンドンへ移住した以上、まずは"まな板の上の鯉"となりイギリスでのやり方を1から学ぶ必要があった」と語っている。[1]
本作を制作するに当たり布袋は、"ソリッド"、"兄貴キャラ"など日本における自身の一般的なイメージとはまた違った部分の表現や変化や可能性、自身が東洋人であることを踏まえた世界観を意識したという[2]。特に後者に関しては「(渡英はしても)日本人がイギリス人の真似したっていいことないし、僕自身も必ず残すべきだと感じていた。プロデューサー陣もオリエンタルなリズムなのか、メロディーなのか、そこは残すべきだと全員が口を揃えた」と語っている。[1][2]
布袋曰く「あくまで世界進出を前提としたアルバムの"日本版"」とのことである。当初はこれまでの自分を知っている人たちに取っ付きやすいものにしようかとも思ったというが「良い意味で日本のファンのために作ったものではないので、1曲1曲に込めた実験性やエキサイトメント、音の真髄に触れてほしい」という想いから、"日本のファン向け"とは考えずに曲順が決められた。[2]
ザ・ストゥージズのメンバーとしてロックの殿堂入りを果たしているイギー・ポップ、ベースメント・ジャックスやディジー・ラスカルなど多くのアーティストとコラボレーションを行っているヴーラ・マリンガ がそれぞれボーカルにて参加している。
本作の楽曲をベースに次作『STRANGERS』が制作されており、日本のみならずイギリスおよびヨーロッパでのリリースへと至っている。
渡英後、本格的に制作された初のアルバムであり、トラック2「Walking Through the Night」とトラック5「How the Cookie Crumbles」のボーカル・トラックを除く全楽曲がイギリスにてレコーディングされている[注釈 7]。ユニバーサルUKのロス・カラムと出会い意気投合し、幾人かのプロデューサーを紹介されたことが、本作のプロデューサー陣との知遇を得るきっかけとなったという[1]。ロス・カラムから紹介されたプロデューサーの住所を訪ね、まずはセッションしてみるという手法で曲作りを始めていった。[1]
イギー・ポップのボーカル・レコーディングはマイアミにて行われた。[1][2]
アルバム『MONSTER DRIVE』のレコーディングから前回の『Rock'n Roll Revolution Tour 2013』までメインアンプとなっていた÷13(Divided by 13)の"FTR 37[注釈 8]"に代わり、前年のロンドンO2 Shepherd's Bush Empire公演より使用し始めたKEMPER[注釈 9]のデジタル・アンプを使用している。これはプロファイリング・アンプであり"FTR 37"のサウンドがプロファイルされている。従ってアンプを持ち歩かなくても、メモリースティック1つあれば世界中で自分のサウンドが再現出来るという代物である。[3]
なお渡英後の布袋は「イギリスでは自分はまだ新人で無名だから「スタジオに着いたらスタッフも機材も揃っていて、パッと閃いたものを作ったらあとは帰るだけ」という日本にいた時のようなスタイルは分不相応である」とし、スタジオのブッキングから機材の運搬やセットアップにセットダウン、楽器のメンテナンスまですべて自らの手で行うようになり、日本在住の時とはレコーディング環境を一変させている。[2]
マスタリングはこれまで多くの布袋作品を手がけたエンジニアであるイアン・クーパーが引退した為、新たにマゼン・ミュラドが起用された。トラック12の『Trick Attck - Theme of Lupin The Third -』レコーディング時に、スティーヴ・リプソンが発した「マゼン・ミュラド以外だったらマスタリングはしなくていい」という言葉が起用のきっかけとなっている。[2]
アルバムのクレジットには記載されていないが、本作のレコーディング絡みでかつて『GUITARHYTHM IV』をレコーディングしたバースのリアルワールド・スタジオも訪れている。[1]
2014年10月1日にユニバーサルミュージックのヴァージンレーベルよりリリースされた。
リリースに先駆け「Walking Through the Night (Feat. Iggy Pop) 」がiTunesにて9月17日より先行配信。また公式サイト内にゲストミュージシャンやプロデューサー陣のプロフィール等を記載した特設サイトが開設され[注釈 10]、YouTube上にもイギー・ポップのインタビューがアップロードされた[注釈 11]。また本作を特集したぴあMOOK「布袋寅泰 ぴあ」もリリースに先駆け9月30日に発売されている。
HMVにて購入特典として特製クリアファイルが配布された。またiTunes限定プレオーダー特典として前年に行った『HOTEI LIVE IN LONDON Electric Samurai -Live at O2 Shepherd's Bush Empire-』より「BATTLE WITHOUT HONOR OR HUMANITY」の音源がアルバム予約者のみに配信されている。
ソロ1作目の『GUITARHYTHM』を始め、長きに渡り布袋作品に携わっている永石勝がアート・ディレクションを務めた。
ジャケットやブックレットに布袋の写真が一切使用されておらず、これはソロキャリアのオリジナルアルバムでは初となる。
本作を携えてのツアーは『TOMOYASU HOTEI JAPAN TOUR 2014 -Into the Light- 』と題し、2014年10月17日の東松山市民文化センターを皮切りに17都市全18公演を行っている。
当ツアーでは照明設備として、ドイツのキネティック・ライツ社[注釈 12]より最新鋭の3D可変LEDシステムが持ち込まれた。当時まだ製品化されておらず、音楽コンサートで使用されるのも世界初という試みであった[4]。ドイツから来日した専門のオペレーター / エンジニアが全公演に帯同し、ゲネプロからツアー最終日まで微調整を重ね、ひとつとして同じ演出でライブが行われることはなかった[4]。ステージ天井部に組まれた16個のLEDトライアングルは当ツアーのロゴマークとしても使用されている。
「今回のツアーは冗長なアドリブがなく、どの曲もカッチリとした世界で聴かせたいから、シーケンサーも極めてシンプルにした」と布袋は語っている[4]。前述したKEMPERのデジタル・アンプを初めてツアーで使用している。また2005年の『HOTEI ROCK THE FUTURE 2005 MONSTER DRIVE BIG PARTY !!!』から前回ツアー『Rock'n Roll Revolution Tour 2013』まで使用していたピート・コーニッシュのサウンド・システムも使用しておらず、エフェクト・ボードも変更されている。
ツアーメンバーは、前年に行われたロンドンでのO2 Shepherd's Bush Empire公演より布袋のステージに参加し、ジョン・マクラフリン、ウェイン・ショーター、ハービー・ハンコック、上原ひろみなどのサポートも務めているトニー・グレイ、『SUPERSONIC GENERATION』より長きに渡り布袋のサポートを務め、デヴィッド・ボウイやグウェン・ステファニーなどのサポートも務めているザッカリー・アルフォード[注釈 13]、同じく長年布袋の作品に携わり、abingdon boys schoolのメンバーとしても活動している岸利至の3名が参加した。
ツアーの模様は11月30日のNHKホール公演を収めたライブDVD・Blu-ray『Tomoyasu Hotei Japan Tour -Into The Light-』(2015年)としてリリースされている。またツアー期間中にYouTube上にて「New Chemical」の映像がアップロードされた[注釈 14]。(会場は不明)
# | タイトル | 作詞 | 作曲 | 時間 |
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1. | 「Medusa」 | 布袋寅泰・Youth | ||
2. | 「Walking Through the Night (Feat.Iggy Pop)」 | Iggy Pop | 布袋寅泰 | |
3. | 「Kill or Kiss」 | K.Kleiv | 布袋寅泰・Leo Abrahams | |
4. | 「New Chemical」 | Norman Fisher -Jones[注釈 15] | 布袋寅泰・Norman Fisher -Jones、 | |
5. | 「How the Cookie Crumbles (Feat.Iggy Pop)」 | Iggy Pop | 布袋寅泰 | |
6. | 「Barrel of My Own Gun」 | Norman Fisher-Jones | 布袋寅泰・Norman Fisher -Jones | |
7. | 「Sons of Sorrow」 | 布袋寅泰・Norman Fisher -Jones | ||
8. | 「Texas Groove (Feat.Vula Malinga)」 | 布袋寅泰 | 布袋寅泰 | |
9. | 「Into the Light」 | 布袋寅泰・Leo Abrahams | ||
10. | 「The Living」 | 布袋寅泰・Leo Abrahams | ||
11. | 「Departure」 | 布袋寅泰・Stephen Lipson | ||
12. | 「Trick Attack - Theme of Lupin The Third -」 | 布袋寅泰 | ||
合計時間: |