開発元 | OriginLab Corporation |
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最新版 |
2020b
/ 2020年4月 |
対応OS | Windows |
種別 | グラフ作成ソフト |
ライセンス | プロプライエタリ |
公式サイト | OriginLab Home Page, 株式会社ライトストーン |
Origin(オリジン)は、米国 OriginLab Corporation社のWindows用グラフ作成・データ解析用ソフト。ただし、Macintoshプラットフォームについては、Parallels Desktop for Mac、 VMWar Fusionなどの仮想化ソフトウェアやBoot Campなどによるデュアルブートを、公式サポートに取り入れている。日本国内の販売元は株式会社ライトストーン。
グラフ作成では、種々の2D/3Dグラフをサポートする。
データ解析には、統計、信号処理、曲線フィット、ピーク解析、画像処理などを含む。Originの曲線フィットは非線形の最小二乗フィット機能を含み、それはLevenberg–Marquardt(LMA)のアルゴリズムに基づいている。
近年のバージョンではバッチ処理のための各種機能が導入され、プログラミングすることなくルーチン的なタスクを一括処理することができるようになった。 それらの機能には、通常の「バッチ処理」の他、カスタム化可能なグラフテンプレート、分析オプションの「テーマ」、データや処理パラメータ変更に伴う自動再計算機能、ワークブック内に一連の操作手順を保存した「分析テンプレート™︎」などの機能を利用することができる。
データインポート機能としてOriginは、ASCII, Excel, NI TDM, DIADem, NetCDF, SPCなどのデータフォーマットをサポートしており、また、ADO(ActiveX Data Objects)を通じたデータベースアクセスのための組み込みクエリー処理機能も含まれている。グラフエクスポート機能としては、JPEG, GIF, EPS, TIFFなどのイメージフォーマットをサポートしている。
OriginにはLabTalkと呼ばれるスクリプト言語や、OriginCとよばれるC言語準拠のプログラミング環境が備わっている。より高機能なバージョンOriginPro [1] はさらに高度な解析・統計機能を備える。 また、Origin Viewer[2]という無償配布のビューアーソフトウェアがあり、Originのプロジェクトファイル内のデータやグラフなどを閲覧することが可能である。 インターフェイスがやや独特であるが、高機能かつ安定している。日本語の取り扱いにも問題がなく、バージョン9.1より文字ラベル等でUnicodeにも対応するようになり、バージョン 2018 (=9.5)より、内部コードレベルで完全にUnicodeベースのソフトとなった。
Originは、スプレッドシートをフロントエンドとする視覚的ユーザインターフェース(GUI)を基本操作環境としたソフトウェアである。しかしExcelのような通常のスプレッドシートとは異なり、各列に列名や単位などの属性が与えられ、それらを一括して参照することができるように、Originの「ワークシート」はデータ列(内部的にはデータセットと呼ばれるベクトルデータ)を操作単位とするものである。従って計算においては、セルについての式の代わりに、列に対する計算式が利用される。
Originの機能にアクセスする別の方法として、LabTalkと呼ばれるスクリプト言語の利用のほか、LabTalkはOrigin内蔵のC/C++コンパイラ言語(Origin C)を使うことにより機能を拡張することができる。その他、利用可能な言語としては、組込みのPython環境、およびRコンソール(Rserveサポートを含む)がある。
また、 VB.NET, C#, LabVIEWなどで書かれた外部プログラムからCOMサーバーを使ってOriginの機能にアクセスすることも可能である。
Originは当初MicroCal社[3]の微小熱量計の専用ソフトウェアとして開発され、その測定データのグラフ化、非線形の曲線フィットやパラメータ推定などに使われた。
Originはその後、現OriginLab社[4]の前身であるMicrocal Software社より1992年に一般向けソフトウェアパッケージとして発表されることになる。OriginLab社の本社は現在、米国マサチューセッツ州ノースハンプトン市(英語サイト)に所在する。