Quad9は、マルウェアに感染したWebサイトへのアクセスをブロックするパブリックDNSサービスである[1][2]。このサービスは、クエリを送信するユーザのIPアドレスをログに記録しないことにより、プライバシーを保護する[3][4]。
カリフォルニア州の非営利法人であるCleanerDNS, Inc.が、Quad9を運営する。CleanerDNSは、IBM[5]、 Packet Clearing House (PCH)、Global Cyber Alliance(GCA)、その他のサイバーセキュリティ組織、および個人の寄付によりサポートされている[6][7]。2021年2月17日、組織はスイスでの事業を再統合する過程にあると発表し、ホスト国の強力なプライバシー法がQuad9のユーザデータプライバシーイニシアチブをより適切にサポートすると述べた[8]。
Quad9は、次のIPアドレスでパブリックに使用する再帰ネームサーバを操作する。これらのアドレスは、エニーキャストルーティングによって最も近い運用サーバーにマップされる。 Quad9は、ポート853を介したDNS over TLS [9]、ポート443を介したDNS over HTTPS [10]およびポート443を介したDNSCryptを提供する[11]。
区分 | IPv4 | IPv6 | FQDN[12] | |
---|---|---|---|---|
メインストリーム | 優先DNSサーバ | 9.9.9.9 | 2620:fe::fe | https://dns.quad9.net/dns-query
tls://dns.quad9.net |
代替DNSサーバ | 149.112.112.112 | 2620:fe::9 | ||
セキュリティ無し | 優先DNSサーバ | 9.9.9.10 | 2620:fe::10 | https://dns10.quad9.net/dns-query
tls://dns10.quad9.net |
代替DNSサーバ | 149.112.112.10 | 2620:fe::fe:10 | ||
セキュリティECS | 優先DNSサーバ | 9.9.9.11 | 2620:fe::11 | https://dns11.quad9.net/dns-query
tls://dns11.quad9.net |
代替DNSサーバ | 149.112.112.11 | 2620:fe::fe:11 |
Quad9のプライマリDNSサービスには、IPv4のIPアドレス:9.9.9.9と149.112.112.112 、IPv6のIPアドレス:2620:fe::feと2620:fe::9介してアクセスできる。このサービスは、マルウェアブロックリスト、DNS暗号化、およびDNSSECをサポートしている[13]。
制限された機能をサポートするQuad9の代替DNSサービスは、IPv4のIPアドレス:9.9.9.10および149.112.112.10 、およびIPv6のIPアドレス:2620:fe::10および2620:fe::fe:10を介してアクセスできる。このサービスはDNS暗号化のみをサポートする[13]。
ECSをサポートするQuad9の同一のDNSサービスは、IPv4のIPアドレス:9.9.9.11と149.112.112.11 、およびIPv6のIPアドレス:2620:fe::11と2620:fe::fe:11を介してアクセスできる。このサービスは、マルウェアブロックリスト、DNS暗号化、DNSSEC、およびECSをサポートしている[13]。
Quad9システムによって個人を特定できる情報は収集されない。エンドユーザーのIPアドレスは、ディスクに保存されたり、ローカルデータセンターのクエリに応答する機器の外部に配布されたりしない[6]。Quad9は、安全で高速なプライベートDNSを提供するためのコアチャーターを備えた非営利団体である。よって、個人を特定できるデータによる二次的な収益源はない[14]。